黒柴彼氏と白猫彼女

方言丸出しカップルの日常

ミニマリスト彼女とお片付け彼氏

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私がミニマリスト志向であることを打ち明けたのは、お付き合いを始める前だった。

 

 

ミニマリストという言葉を使うのはなんだか格好つけてるような気がして、私服のバリエーションが3パターンくらいしかないこと、部屋に異様にモノが少ないことなどをお伝えした。

 

これは私が自分の人生をより楽しく、楽に生きるために取った選択であり、そこを理解できない人とは付き合えないと思った。

 

共感してくれなくても良い。

ただ、私の生き方を、認めて欲しかった。

大事な人に信念を否定される人生なんて、もう送りたくない。

 

そんな覚悟をしてのカミングアウト。

 

黒柴さんは少しビックリしながらも、

「確かに平日はスーツとか制服があるから、私服はそんなに持つ必要はないよね。それに、部屋がスッキリしてると掃除とかやりやすそう!俺も片付けてルンバ欲しいんよね〜」

と返してくれた。

 

別に相手がミニマリストかどうかは関係なく、ただ私の考え方を受け入れてくれたことが嬉しかった。

 

そして、付き合い始めて遊びに行った黒柴さん家。

 

まさに「独身貴族」という言葉がぴったり。

 

マンションの高層階に、オートロック、宅配ボックス、自動お湯張り機能。

 

バカでかいテレビにソファ、家庭用サイズの冷蔵庫、食器棚、衣類乾燥機。

 

部屋の隅にはエアロバイクとステッパーまである。

 

これで家主がおしゃクソハイスペシティボーイだったら全力で逃げ出したくなるが、相手は九州弁丸出しの黒柴さんである。

 

家賃も地方価格なので実はそんなに高くない。

 

でもこんな豪華なお部屋に来ちゃったら借りてきた猫になるんじゃないかと思ったけど、意外とやりたい放題の彼女。

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タコパしながら大画面で推しアニメを布教し、食後にステッパーを踏み踏み。

 

ちなみに普段のくつろぎタイムはこう。

一応人間らしい暮らしをしようと思って、最近座椅子とトレーを買い足した。

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一緒に過ごしてみて思ったけど、意外と私は相手のモノの多さとかは気にならないみたい。

 

それよりも、何を考えてその行動を取っているか。

 

私にとっては、郊外の格安ボロアパートで少ない持ち物で過ごすことが、楽な生き方なんだけど。

 

黒柴さんにとっては、駅近のマンションである程度ストックや高機能のモノを持って生きるほうが効率よくて。

 

別に本人が汚部屋で困っているわけでも、見栄でいらんモノ買って浪費しているわけでもないなら私が口出しすることはないな、と。

 

それでも今まではスポーツウェアばかりだった私のクローゼットにデート用の服が増えていったり、黒柴さん家に遊びに行く度にお部屋がスッキリしていってて、なんだか面白い。

 

2人が出逢う前までのお互いの生き方や考え方も尊重したいけど、出逢ってからの変化も楽しんでいけたらと思う。