黒柴彼氏と白猫彼女

方言丸出しカップルの日常

人見知り彼女と人たらし彼氏

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私は他人にあまり興味がない。

 

それは長所でもあり短所だとも思っている。

 

 

他人に興味がないゆえに、例えば仕事仲間の働く目的が生活費稼ぎだろうが自己実現であろうが、やるべきことさえやってくれればどうでも良いし、自分自身の行動基準も好かれようとか嫌われたくないとかではなく、なんだかんだで好きなように生きている。

 

その代わり、短所として人の顔を覚えるのが苦手だったり友達が少なかったりするけど、そんな自分がわりと嫌いではなかった。

 

一方、黒柴さんはコミュ力のかたまりのような人である。

 

会社でプレゼンすれば帰りに見知らぬおっさんからトークのコツを聞かれ、飲み会に行けば新卒の子達に囲まれる。

 

「そういえばこの間面接に来た子、〇〇が好きって言ってたよー」と軽いノリでアニメやゲームの話をしてきたりするが、そういう業界でもないのにどうやったら緊張でガチガチの就活生からオタ活情報を聞き出せるのかが不思議でならない。

 

人と目を合わせて話すことすらままならないコミュ障猫としては、黒柴さんが他人と接するときの態度は驚くことばかりで。

 

なぜそんなにスマートに店員さんの注文ミスを指摘できるのか。(↔︎角を立てたくなくてつい我慢してしまう)

 

なぜ工場見学の質問タイムで、お姉さんの推し商品を聞き出せるのか。(↔︎彼女の目の前で口説き出したんかと思った)

 

なぜ始めて行った呑み屋の店主とフレンドリーに会話ができるのか(↔︎次の予約の準備で忙しそうだったのでとにかく早く出なきゃと焦っていた)

 

とにかく間の取り方とか口調とか話の内容が絶妙なのである。

 

そして、それは人への興味がベースにないと出来ないこと。

 

先日、職場の後輩にプレゼントを渡そうと思って何が良いか黒柴さんに相談したら、「相手が若い女の子だから分からないんじゃなくて、日頃からコミュニケーション取って好きなものを聞いてないからでしょ。」とたしなめられた。

 

黒柴さんの正論すぎる言い分に、さすがの私も反省。

 

今までは人の感情に引きずられるのが怖くて、あまり踏み込まないようにしていたけど、付け焼き刃ではないコミュニケーション術を会得しようと密かに奮闘している。

 

とは言え実際にやってることなんて、「スーパーでお目当てのものが見当たらなかったら店員さんに訊く」とか、「仕事中にマスクなしで1日人と話してみる」という、しょうもないことばかりなんだけど。

 

それでも、そんなしょうもないことの積み重ねが自信になったり、誰かの喜びに繋がったりしていくうちに、ほんのちょっぴり生きやすくなったなぁって感じがして。

 

黒柴さんと一緒に過ごすことで、黒柴さん以外の人とも接することが楽しくなっていけばと思っている。