1日5分早起き生活
新婚生活まであと少し。
こんな世の中なので引っ越しの手伝いにホイホイと人を呼ぶわけにも行かず、黒柴さんとのデートを自粛している分、一人でちまちまと準備を進めている。
一人暮らしも14年目。散々好き放題暮らしていて、今さら誰かとの共同生活なんて考えられない。
ただでさえインテリアだの家事分担だので頭がいっぱいなのに、それに加えて黒柴さんのテレワーク環境作りや私の感染対策、2人での自粛中の楽しみ方、発症時の備えなど更に気を使うことが盛り沢山。
正直、プロポーズされたのが今の時期だったら、「は?これ以上感染リスクを高める行動とか正気?」って真顔で返してしまうかもしれない。
相手がどうこうと言う問題ではなく、仕事柄それくらいの危機意識を持って日々生活しているのである。
とは言え、結婚を決めたからには腹をくくるしかない。まさに運命共同体なのだ。
幸い、黒柴さんは私よりキレイ好きで、平素より手洗いうがいマスク消毒を欠かさない。在宅勤務も慣れているし、自炊もできればインドアで楽しむこともできる人だ。
私は周囲の無知な言動にイライラすることが多いんだけど、一番身近な存在となる黒柴さんにはそれがないので本当に助かっている。
それじゃあ私が今できることは何だろう?
地味でも確実に効果があって、心身の負担にならず、2人が平穏に暮らすために必要なこと。
そうだ、早起きをしよう!
健全な心身を維持するためには日光は不可欠。
朝起きてカーテン開けたついでに換気とお掃除もセットで感染対策。
早朝営業しているスーパーやホームセンターで、人が少ないうちにお買い物することもできる。
近くをお散歩したりして、軽く運動するのも良いかも。
早起きすることで夜は早く眠くなるから、暗くて生産性のないニュースばかりに気を取られることもない。
朝6時半からテレワークする黒柴さんとの生活リズムも合わせやすい。
よっしゃ、ええこと尽くしやんけ。
と、純情な感情だけは空回りするんだけど。
自分、早起き苦手やねん。
無理して起きると、一日中頭がグラグラしてパフォーマンスめっちゃ下がるねん。
起きてすぐにテキパキ動ける爽やか朝活女子ちゃうねん。
寝起きはただの怨念の塊やねん。我が闇に染まりし手に触れたものは無意識のうちに破壊してまうねん(目覚まし時計とか)。
だから、1日5分だけ早起きしてみることにした。
毎晩アラームをセット。すっきり起きられたら、翌朝5分だけ早める。
ついでにアラームの件名をお気に入りの朝ごはんとか、絶対にやらなきゃいけない用事などにして、寝起きの頭にやる気を注入する。
これを1ヶ月前から実施して、今では2時間ほど早起きできるようになった。
少しずつ身体を慣らしていったので、日中のダルさや眠さはほとんどない。
まだ起きてから1時間ほどはボーッと漫画読んだりしているだけなんだけど、残りの1時間で朝ごはん食べたり家事したり、それなりにリア充っぽい雰囲気には浸れている。
自分のご機嫌を取りながら、少しずつでも出来ることをやること。
悲観的になりがちなご時世でも前を向いて小さな幸せを見つけ続けるのに必要なことは、案外こんな地味な行動なのかもしれない。